都市伝説を扱う、というコンセプト自体は斬新で、興味を 引くには十分な素材なのだが、肝心要のストーリー自体が 残念ながら小粒(一部に至っては支離滅裂)で、魅力が薄い。 ひたすら恐怖感に欠けるのも残念。捜査方針を自問自答方式で決定する「セルフ・クエスチョン」。 現在の捜査状況を、人物相関図で整理する「推理ロジック」など、 他タイトルとは一線を画す独自システムを採用している点は 評価すべきだが、フタを開けてみればそのどちらも「正解」を 選ぶだけの物で、自由度は極めて低い。 自由度の高さを期待させるようなつくりになっているが、 基本的には「正解の選択肢を選べば話が進む」タイプの 旧態然としたADVのため、過度な期待は禁物。 各シナリオには科学ルート、オカルトルートなる二つの ルートが用意されているのだが、一つしかない本筋を 無理に二つに分割しようとした設計が祟って、どちらを 選んでも釈然としない展開になる事が多いのは残念。 これでは、無理に二つに分けずに、完全解決のシナリオを 一本用意した方がマシだった、と言わざるを得ない。 システムが繰り返しプレイを要求する割には、読み飛ばし時の 速度の遅さがネックとなってプレイ意欲が削がれる。 チュートリアルとなる0話の出来は求心力抜群なだけに、 その勢いを殺さずに最後まで突っ走って欲しかったのだが… 残念ながら竜頭蛇尾。 独特のタッチで書き込まれた背景や、キャラクターの人間臭さ、 リアルタイムに更新される質の良いデータベースなど、 魅力も有り、作り込み次第では「隠れた名作ADV」になる 底力を秘めていただけに…惜しい。 ただ、オープニングムービーは鳥肌モノの出来で一見の価値アリ。 |